2023年2月26日(日)に、訪問リハビリテーション振興委員会による専門研修会を目白大学の野村健太先生をお招きし、「OT学会最優秀演題発表者と考える男性高齢者の社会的孤立」と題してオンラインにて開催しました。当日は、作業療法士の他に生活支援コーディネーターや当事者の方々など、20名程度の方々にご参加いただきました。
ご講義では、社会的孤立に対する世界での取り組み事例や本邦における孤独対策、先生による具体的な実践例等をご講義いただきました。「人との交流が死亡率に与える影響は、喫煙やアルコール消費に匹敵し、身体活動や肥満を上回る。」という文献を提示して下さり、社会的孤立に取り組む意義を感じました。
グループワークでは「身の回りの社会的孤立問題」と「社会的孤立に対する支援とは?」についてディスカッションを行いました。
ディスカッションをふまえ、野村先生から「孤立を生まない社会をどのように作るのかという予防の観点が必要であること、当事者や家族等が支援を求める声を上げやすい社会にすることが大切だ。」というお話を頂きました。
また、当事者の方々による閉会の挨拶では、「支援者も家族も寄り添って欲しい」という言葉が印象的でした。孤立を生まない、支援を求める声をあげやすい社会へ向け、作業療法士ができる第一歩として、対象者様のお話に耳を傾け、寄り添い続けることからはじめられたらと思いました。