7月13日、昨年度に引き続き、今年も第1回ナイトセミナーが開催されました。
研修会当日は、療法士以外にも医師や看護師、歯科衛生士など多職種の方々が出席され、会場は満席でした。講師の小山珠美先生による「口から食べる幸せを支援する包括的スキル」を学ぼうと大変熱心に受講されていました。
講義では、小山先生が経管栄養に対する問題提起に至った経緯や、NPO法人での取り組みや学術的な背景も合わせて、経口摂取の重要性を教えて頂きました。また、実際の食事介助での患者体験や、介助者側の基礎的な知識を非常に分かりやすく提示して頂き、体感できる講義内容でした。実践的なスキルを多職種が共有した上で、各専門職が横断的な意見交換を行う。このことが、対象者やご家族様の経口摂取への願いを実現できることにつながるのだと分かりました。
小山先生が開発された評価表(KTバランスチャート)の紹介がありました。これは、単に問題点を挙げるための評価ではなく、食べるためにどうすればよいか、ご家族を含めた各支援者が総動員し、対象者の強みを発揮できるためのツールでした。また、小山先生が関わった対象者のアンケート結果の紹介もありました。その中の一つに、対象者やご家族様の意見として、食事支援技術をもっている人材の不足が、多数挙げられていました。私達は、その声を大切にする必要があると痛感しました。
仕事後に参加された受講者の方々も多かったと思いますが、大変、有意義な研修会であったと思います。小山先生、ご多忙の中、貴重なご講演ありがとうございました。
地域包括ケア推進部