2021年12月5日に「多職種連携による退院支援セミナー ~地域の懸け橋となれる作業療法士へ~」がオンライン開催されました。
多くのOTが悩んでいるであろう「退院支援」をテーマにお二人の講師をお招きすることができました。在宅ケア移行支援研究所宇都宮宏子オフィス代表の宇都宮宏子先生には「地域で “暮らす”、そして “生ききる” に伴走する~退院支援は人生の再構築を支援すること~」、伊東市⺠病院作業療法士の梶原幸信先生には「作業療法⼠が退院⽀援に 関わる際の課題とポイント」というテーマでそれぞれご講義していただきました。お二人とも、ご自身の体験談を交えてわかりやすく講義してくださいました。お二人のドラマチックな体験談に引き込まれ、その根底にある想いが伝わりました。どこを切り取っても素晴らしい内容でしたが、『退院支援はAging in place(暮らしたい場所で生き続けること)の分岐点に関わっている』
『生ききるに伴走する』
『本人の思いをつなぎ紡ぎ続けることが大切』 (宇都宮先生)
『制度を幅広く把握し、OTが制度においてけぼりをされずに参加する』
『生活の匂いを感じることも大切』
『人としても地域、チームに溶け込む』 (梶原先生)
などフレーズだけでも参加者の心に響く内容が多い非常に密度の濃いご講義をしていただけました。その後の質疑応答も講師お二人のご厚意により、通常の研修よりも長い時間をとっていただきました(約1時間!)。聴講者からの質問に対し講師お二人から丁寧な回答をして頂けたので、実際の情報共有の問題が見えてくることもありました。講義の理解をさらに深めることができる貴重な機会となりました。また、メインテーマからは少し離れた、臨床での悩みにもお二人からご意見いただけるという場面もあり、最後まで充実した内容の研修会となりました。
退院支援という多くのOTが悩むテーマに対し、熱い想いで走り続けてきたお二人のお話を聞くことができ、多くの参加者が宇都宮先生の講義のタイトルでもある“生ききる”に伴走していくための活力を得る機会になったと思います。
宇都宮先生、梶原先生、参加された皆様誠にありがとうございました。